ジャーナルJOURNAL
イタリア旅01
今年もシルバーウィークを利用して海外の建築を見に行かせてもらいました.
今年はイタリア北部に.
メインターゲットはカルロ・スカルパです.
一般の方にはあまりなじみのない名前の建築家ですが,原則,建物を新しく建て替えることができないヴェネチアでたくさんの改修の仕事をしています.
作品はおいおい写真を載せていきます.
まずは関空からオランダのスキポール空港経由でミラノへ.
ミラノに到着して,次の日には朝一でミラノから電車で1時間くらいの避暑地コモへ.
こんな穏やかなところ.
しかし,避暑地だからまあまあ治安がいいだろうと思ってついてみたら,何か雰囲気がおかしい.
駅には野宿をしている人,駅のトイレには身支度?している人.
上半身裸でスキンヘッドを剃っているおじさん複数,そして汚れに汚れまくったトイレ…
そして駅前の公園にはテント村.洗濯をしてる人や何もしていない若者.
イタリアって避暑地でもこんな感じの怖いところなのかとかなり緊張が高まります.
確かにミラノの駅前も寝ている人がたくさんいたけど,ここは結構な田舎のはず.
完全にビビッていたのでこのあたりの写真はありません.
その日の夜にテレビのニュースで見たら,アフリカからたくさんの難民がやってきていて,ミラノ駅前やコモ駅前に集まっているらしい.
夜な夜なテレビではコモの駅前公園と中継したりして,その問題を取り上げているようでした.
そして建築の話に戻すと,ここコモにはきれいな湖と山の斜面に見える別荘のほかにテラーニの作品がたくさんあります.
学生時代にあこがれたカサデルファッショ
外壁の大理石のディテールはとてもきれい.
正面グリッドの繊細さと石の厚みをそのまま生かした軒裏水切りと奥行きのあるサッシュ部分の納まり.
石の割付もかなり大判のもの使って,目地を極力少なくしてあります.
気を付けないとぼってりとした柱と梁になりそうなところを40ミリくらいある石を張って,ここまですっきり見えるように納めています.
大きな白い壁部分の石は眠り目地でほとんどわかりません.冬は寒そうな地域なので凍害とか大丈夫なのかと心配に.
テラーニのサンテリア幼稚園
有名なテントを張るためのフレーム
サンテリア幼稚園は平日であればチケットを手に入れれば時間の制限はあるものの見学可能ということ.
歩いて市街地に戻ったところにチケットを売っている場所があるので別日に来ることも考えましたが,ミラノ滞在は週末だけだったので,断念.
ノヴォコムン.
勝手な想像で外壁は塗装かと思っていたら,全面割肌大理石張.
そしてシャッターは木製.結構贅沢なつくりです.
帰りの電車の待ち時間も警察官の近くにて.
無事にミラノに帰ることができました.(ビビッているので写真はありません.)
結果としては,警察もたくさん駅や街中にいるので危ない目には合わなくて済んだのですが,一応,情報収集してから海外は行くべきかと思い知らされました.
つづく.