ジャーナルJOURNAL
イタリア旅03
ヴェローナに移動.
「ロミオとジュリエット」のジュリエットの家があることで有名な町です.
すごい観光客が集まっています.
しかし,お目当てはスカルパの「カステル・ヴェッキオ」.
お城を改修した美術館.
その前にスカルパが改修した銀行.
初めてのスカルパ.
遠くから見れば少し変なファサードの建物に見えてしまうけど,近くに行くとこんな感じ.
元あった建物の外壁の前に,新しい壁を造ってしまっています.
その証拠の丸い穴の向こうに四角い窓が見えています.
そして扉はドーンと真鍮製.周囲の石のディテール.
今まで私が見ていたものと少し別の世界が広がっています.
これを見ておかしな昂揚感を維持したまま,いよいよ本丸の「カステル・ヴェッキオ」へ.
入口からして何かただならぬ雰囲気.
中に入ったら,ドーンと写真で見たことある空間が.
ここからは完全におかしなテンションで見て回る.
この開口とか.
この建具とか.
この馬に乗った人の像とか.
この階段とか.
まだまだお見せしたい写真はありますが,キリがないのでこの辺で.
いま写真を見ると関係ない人がたくさん映っていることに気が付くけど,現地にいるときはこんなに人が映っているとは全く気が付いてなかったです.
まさに,改修するときのお手本が詰まった建築.
既存と新設部分の動きの違いを理解した縁の切り方.
現場加工を少なくする工法の採用.
誤差を見込みながら,きれいに納めるディテール.
でもたまに,無理して現場できれいなコンクリート打ってみたり.
そのあふれるディテールが空間を分節して,古い建物を新たによみがえらせています.
見ているだけで楽しくて時間を忘れてしまう.
いやー,よかった.学生の時に見ていてもきっと気が付かないところがあったんだろうと思う.
年取って,ある程度経験積んでから来てよかった.
夜にはまたスカルパの待つヴェネチアに.
つづく(はず.)