中庭がつなぐ,家族があつまる
市街地木造(ほぼ)平屋の家
大阪市内の木造住宅が建ち並ぶ、少し懐かしい雰囲気の街並みの南東角地に建つ一戸建ての住宅です。
東西に長い敷地に複数台が停められる屋内駐車場と、将来のことを考えて1階に主要用途を集約した計画を求められました。
LDKの他にも個室が多くなりその動線が多くなりそうなところを、南北に貫通するアプローチ空間と諸室が回廊になるような中庭空間を設けることで、動線空間を出来るだけ減らし、各室と外部空間を穏やかにつないでいます。
諸室は中庭空間から光を取り入れながらもそれぞれプライバシーが確保できるように、開口部の高さや形状を少しずつ調整しています。
外部空間の植栽は家族の生活に潤いを与えながら、街並みにも貢献できていると考えています。
- 所在地
- 大阪府大阪市東住吉区
- 敷地面積
- 約375㎡ 約113坪
- 延床面積
- 約225㎡ 約68坪
- 間取り
- 7LDK+来客スペース+車庫
- 構造・規模
- 木造2階建て
- 用途
- 一戸建ての住宅
- 設計
- 基本設計:シンプレックス一級建築士事務所+林雄三(kenma Inc.)+林由紀子
実施設計・監理:シンプレックス一級建築士事務所 - 施工
- 西友建設株式会社
- 竣工
- 2014年5月
- 写真撮影
- 平 桂弥
比較的交通量の多い道路に対してはRC杉板型枠打ち放しの塀どクローズして、その内側に中庭のような空間をつくっています。
なるべく水平性を生かした外観デザインとしています。
RC杉板型枠の塀とガルバリウム鋼鈑と塗壁を組み合わせた外観として、ガルバリウム鋼板平葺き部分はコーナー役物を使わずにスッキリ納めています。
玄関アプローチの正面には庭があり、奥行きをかんじられる空間となっています。
玄関にはベンチ収納を設けて靴の脱ぎ履きが用意なっていて、正面には中庭の緑がみえています。
家族みんなのスペースは木製の勾配天井と木製サッシュの大開口部があります。
中庭部分には大きな開口が設けてあり、家族のスペースと一体的に利用できます。
キッチンからは庭の緑がよく見えて、家族の様子もよく分かるようになっています。
RC杉板型枠打ち放しの塀と建物の間にはきれいな庭がひろがっています。
夜には庭の木々が照らされて、室内から夜の緑を楽しむことができます。
階段ホールには中庭からの光が差し込みます。
ルーフバルコニーは風通しを確保するための開口が設けてあり、日差しを遮る役割も果たしています。